製造業の稟議資料でも活躍、まじん式プロンプトでスライドを一瞬で生成する方法
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今回は整ったスライドを一瞬で作るまじん式プロンプトを紹介していきたいと思います。製造業の方であれば仕入れ先説明や稟議のときにスライドを作る機会は多いかと思います。私も新卒で豊田合成で勤めていた時にはよくスライドを作成していました。
そのときはAIがなかったので、自力で1から作って上司に直されるみたいなことをしていましたが、今はGamma、イルシル、ManusなどAIツールが登場し綺麗なスライドを一瞬で作ることができるようになりました。
ただ、会社の規定によって実際の業務でこれらのAIツールが使えることは少ないかと思います。
一方で今回は業務の中でも比較的使いやすいGoogle スライドを作成する『まじん式プロンプト』を紹介していこうと思います。以下が手直しゼロの一発出しのスライドの一部になります。

まじん式プロンプトとは
まじん式プロンプトとは、GoogleのAI「Gemini」に資料の内容を読み込ませるだけで、プロ並みのGoogleスライドを自動で作ってくれる画期的な手法です。これは「まじん」さんという方が開発したもので、製造業の現場でも稟議書や提案資料作成の時間を大幅に短縮できます。
詳しい情報は、開発者のまじんさんのnoteで公開されています。
[https://note.com/majin_108/n/n39235bcacbfc]
[https://note.com/majin_108/n/nd11d1f88a939]
まじん式プロンプトを使った資料作成の手順
手順①:専用ファイルを入手する
まじんさんのnote から、スライド作成用の設定ファイル(Markdownファイル)をダウンロードします。
手順②:Gemini上で専用の設定を作る
Gemini(有料版または法人版)にログインし、左側のメニューから「Gemを表示」→「+Gemを作成」を選択します。

「名前」の欄に分かりやすい名前(例:「まじん式プロンプト」など)を入力し、「カスタム指示」の欄に先ほどダウンロードしたファイルの内容をコピーして貼り付けます。その後、設定を保存してください。

手順③:作りたい資料の内容をAIに伝える
作成した専用設定のGeminiに、どんなスライドを作りたいかを説明します。文章での説明はもちろん、PDFファイルや動画データを読み込ませることも可能です。
例として、「AI時代の競争力向上というテーマで、上司向けの提案スライドを作ってください」といった具体的な指示を出してみました。
手順④:生成されたプログラムをコピーする
Geminiが自動でプログラムコードを作成してくれるので、それをコピーします。

手順⑤:Googleスライドでプログラム実行環境を開く
新しいGoogleスライドを作成し、上部メニューの「拡張機能」から「Apps Script」を選択します。

手順⑥:プログラムを実行してスライドを生成する
Apps Scriptの画面で、手順④でコピーしたコードを貼り付けます。「保存」ボタンを押した後、「実行」ボタンをクリックします。

※途中で「承認が必要」などの画面が表示された場合は、「続行」を選択してください。初回は必ず承認が必要になるので、画面に従って進めてください。
手順⑦:完成したスライドを確認・編集する
Googleスライドに戻ると、AIが作成したスライドが完成しています。必要に応じて、通常のGoogleスライドと同じように編集や修正を行うことができます。
実際に作成されたスライドの例)
https://docs.google.com/presentation/d/1SUwnUG_81K200rCE5pLxKKw-YndmxnM3nu5wFdptqL8/edit?usp=sharing
補足:スライドのデザイン変更
まじん式プロンプトでは、GASと呼ばれるスプレットシートやGoogleスライドなどのGoogleサービスをプログラムから実行することができるコードを生成して、それを実行することでスライドを生成しています。
なので、スライドの色やロゴなどは生成されたコードを変更することで好きに変更することができます。以下は生成されたコードの一部を示しているのですが、COLORSのところのprimary_colorやtext_primaryなどを変更すると色を変えられますし、LOGOSのところのURLを自社のロゴのURLにすればロゴを入れ替えることができます。
COLORS: {
primary_color: '#4285F4', text_primary: '#333333', background_white: '#FFFFFF',
background_gray: '#f8f9fa', faint_gray: '#e8eaed', lane_title_bg: '#f8f9fa',
table_header_bg: '#f8f9fa', lane_border: '#dadce0', card_bg: '#ffffff',
card_border: '#dadce0', neutral_gray: '#9e9e9e', ghost_gray: '#efefed'
},
DIAGRAM: {
laneGap_px: 24, lanePad_px: 10, laneTitle_h_px: 30, cardGap_px: 12,
cardMin_h_px: 48, cardMax_h_px: 70, arrow_h_px: 10, arrowGap_px: 8
},
LOGOS: {
header: 'https://egghead.co.jp/favicon/web-app-manifest-512x512.png',
closing: 'https://egghead.co.jp/favicon/web-app-manifest-512x512.png'
},
FOOTER_TEXT: `© ${new Date().getFullYear()} EGGHEAD Inc.`
};まじん式プロンプトから見る調達業務の未来
これだけの完成度のスライドができることからも容易に想像できるように、これから先AIによって出来ることが加速度的に増えていきます。製造業の調達の分野でもAIによる需要予測、サプライチェーン最適化、原価管理の高度化などができるようになることが予想されます。
ここで重要になるのがデータです。AIによってできることが増えていく一方で、データが蓄積されていないとそのポテンシャルを活かすことができません。なので、このデータの蓄積こそがこれからのAI時代より重要になってきます。こちらの記事で詳細について解説しているので、よかったら読んでください。
[https://egghead.co.jp/blog/700mipnzs8p]
まじん式プロンプトによるスライド生成のように、AIに仕事をさせるためにもデータの蓄積というのは進めていくべきことです。スマートAI調達ではメールでの見積もり業務を置き換えて業務効率化を行うとともに、調達にとって重要な見積もりデータ、交渉履歴、サプライヤー情報、開発情報などを一元管理して、AIで扱うためのデータとして蓄積していきます。
ただいまベータ版無料提供中ですので、この機会にぜひお試しいただけますと幸いです。
[https://egghead.co.jp]
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